素敵な一冊との出会いの、その前に…

暑さもようやく収まり、秋が深まってきた今日この頃、いかがお過ごしでしょうか?
何をするにも良い季節ですが、図書館員としては、秋にふさわしいのはやはり読書ではないかと思います。
そこで今回は、より効率的な「本の読み方」が身につく入門書をご紹介します。







読書の技法 / 佐藤優
019.12/1/


著者の作家・佐藤優は、月平均300冊、多い月は500冊以上の本を読むそうです。
そんな彼が全力投球して書いたという本書は、速読術にとどまらず、物の見方・考え方までを視野に入れた「知の技法」についての入門書となっています。
「正しい読書法を身につければ、人生を2倍、3倍豊かにすることができる。」と序章にあるように、読書によって私達は他人の経験を自分のものにできます。とにかく沢山の本を日常的に読みたいものですが、読書にばかり時間を割けないのも事実です。
そこで、本書では速読の技法として、「超速読」が推奨されています。
「超速読」は、「この本が自分にとって有益かどうか?」「時間をかけて読むに値する本かどうか?」の仕分け作業を意味します。
まず一冊を5分程度で読んでみる超速読を行い、読むべきと判断した本を「普通の速読」として30分程度で読みます。このプロセスを経て、時間をかけて読もうと思った本を熟読するという流れが出来れば、読書術の完成となります。


普段あまり読書をしない方でも、まず一冊を5分で読む「超速読」であれば、抵抗なく始めることが出来るのではないかと思います。
大阪音楽大学付属図書館は、音楽を中心に様々な図書資料を所蔵していますので、速読を経て熟読してみたいと思える、お気に入りの一冊が見つかること間違いなしです!
そして、読書の秋を満喫していただく前に、ぜひこの一冊を手に取ってみて下さい。読書体験がより充実したものになるはずです。


IA