2010-07-14 図書館スタッフのお勧め図書・視聴覚資料

こんにちは。
今月のお勧め図書・視聴覚資料をご紹介したいと思います。

■《DVD》請求記号 DVDA399


「哀愁のトロイメライ クララ・シューマン物語」
  

今年生誕200周年の天才音楽家ロベルト・シューマンの妻で、自らもピアニストであったクララ・シューマンの愛の半生を描いた映画です。
歴史に忠実につくられ、特に衣装、風景、ピアノなどは当時そのままに再現されているので、シューマンやクララの伝記をすでに読まれている方にもおすすめです。

T.M.



映画の後に、読書はいかがですか?
今月は二冊の図書もご紹介します。



一冊目は、 フランソワ・ベゴドー 『教室へ』


■《図書》請求記号 953/28/ 

 


一ヶ月ほど前に教育実習を終えられた方もいるかと思いますが、どうでしたか?
近頃メディアなどでは、教室の様子が昔とは随分変わってきているということを耳にしますが、
このような変化を実感した方もいるでしょうか。
今回ご紹介した本は、フランスのとある移民地区にある中学校の教室での日々について綴られた、教師である著者自身の実話小説です。
この学校には移民地区ゆえの言語問題をはじめ、私語、教師に対する反抗など様々な問題が山積みで、
淡々と日々の様子がつづられている中に、生徒のちょっとした変化、そして著者がどのように向き合っていったかを読むことができます。
 一度読んでみると、教育制度や文化的背景は日本とフランスで違いはあれ、それを超えた発見もあるのではないでしょうか。
またフランス語の授業の話も出てくるので、フランス語に興味がある人にもお勧めです。



二冊目は加島祥造 『会話を楽しむ』です。


■《図書》請求記号 IS-2/197a/ 

  


私たちは、日常で当たり前のように「会話」をしています。この本では、そんな何気なく行っている「会話」がテーマです。
今、コミュニケーション能力の必要性が重視されている中で、コミュニケーションとは、会話とは、というものについて、
この本をきっかけに考えてみるのもおもしろいのではと思います。
また、本中にさまざまな小説家や思想家たちの言葉が引用されています。
そこからその小説家たちの本を読むなど新たな興味がわいてくるかもしれません。



もちろん、教育問題についても会話についても正解はないと思います。しかし考え方の一つとして、
あるいは問題を考えるきっかけとしてこれらの本を手にとっていただけたらなとここにご紹介しました。  
ではまた次回をお楽しみに!                                   

T.Y.