リスト音楽院訪問記

                  図書館長 米山 信 

 夏期休暇中に本学の国際交流室からコンタクトをお願いしていたワイマールのリスト音楽院を訪問する機会を持ちました。リスト音楽院と本学はすでに交流を締結していて、昨年はリスト音楽院からマルティン・フリードリッヒ・カーゲルさん、本学からは高崎真央さんが交換留学生として互いの大学で学びました。この度はリスト音楽院の国際交流室長であるハンス・ペーター・ホフマンさんが案内をして下さいました。

 リスト音楽院は幾つかの建物を施設として持っていますが、そのうちの2カ所を見学しました。本校内にある図書館は音楽書、楽譜、メディア関係の3つの部分に分かれていてとても充実していると感じました。天井が高く、空間はわりあいゆったりととられています。

ただ図書館員のウーリッヒさんによると、年毎に増える資料(含寄贈分)のためのスペース確保は悩みの種で、この点はどこの図書館も同じようです。


もう1カ所は森に囲まれた公園の高台にある建物で、管楽器とジャズの専攻生のためのものです。

この建物は第二次世界大戦の頃、兵舎として使われていたものをワイマール市がリスト音楽院に払い下げたもので、内装は新しく変えられて厚い二重扉の完全防音構造になっています。学生のためのStudentenheim(学生寮)は町のあちこちに何カ所かあって、かなり充実しています。
ホフマンさんによると図書館の年間予算はおよそ100、000ユーロ、日本円にして約1千2百万円程度でしょうか、州からと寄付で支えられているそうです。図書館のOPAC検索は日本からもインターネットを通してアクセスできます。ドイツ語のサイトですが、興味のある人はアドレスを掲載しておきますので挑戦してみてはどうでしょう。
リスト音楽院 OPAC検索アドレス http://opac.ub.uni-weimar.de/


 ワイマール市内にある幾つかの博物館—ゲーテハウス等)や電車で45分のバッハの生誕地であるアイゼナッハ市に足を延ばし、バッハ博物館や聖書をラテン語からドイツ語に翻訳したマルティン・ルターゆかりのヴァルトブルグ城も訪れました。