図書館スタッフのおすすめ図書・視聴覚/秋なので・・・芸術三昧!

あつ〜い夏も終わり急に涼しくなり、秋が深まってきた今日この頃・・・。
“芸術の秋”ともいいますが、今回は音楽以外にも様々な芸術、美術や文学関係の資料もご紹介したいと思います。


その前に!  
みなさん、大阪音楽大学付属図書館の本(図書資料)は一体どういう決まりでに並べられているかご存知ですか?
購入された本から順番に後ろに並べられていくのでしょうか?
本棚の場所が空いているところにつめこまれていくのでしょうか?

大阪音楽大学付属図書館では※日本十進分類法(NDC)によって図書を主題別に分類し、その分類をもとに請求記号を付け、請求記号順に本棚(書架)に左から右へ並べています。
そのため同じような主題をもった図書は近くに集められ並んでいます
今回はその分類(請求記号の一番上の段の数字)にも注目して図書を中心にご紹介していきます。

日本十進分類法(NDC:Nippon Decimal Classification)
情報・知識を0から9の10種類に分け(類)、各類をさらに10種類に分け(綱)、そしてさらにその綱をまた10に分け(目)というように必要に応じて細分を繰り返して分類していきます。
たとえば「音楽」の分類は、NDCでは情報・知識を0から9の10種類に分けたなかの「7芸術」、「7芸術」のなかでさらに「2絵画(720)」、「7演劇(770)」などの10種類に分けられたなかの「6音楽」ということで「760」となります。当館ではさらに「762音楽史」「763楽器」「767声楽」という風に細分されていきます。
そういうわけで、音楽関係資料を中心に所蔵している当館の図書は「76**」という分類をされているものが大半を占めています。
音楽分野に関しての詳しい分類表は閲覧室にも掲示されていますので、是非参照してみてください。

と前置きが長くなってしまいましたが・・・資料の紹介にまいります。


・≪図書≫ムーサの贈り物 : 絵画・詩・音楽の出会うところ / 喜多尾道冬 - 音楽之友社 
     請求記号 760.4/762/1, 760.4/762/2  
・≪図書≫聖女・悪女伝説 : ムーサの贈り物 : 絵画・詩・音楽の出会うところ / 喜多尾道冬著 - 音楽之友社
     請求記号 760.4/762/3, 760.4/762/4
     分類 760.4 (音楽の論文・随筆・評論)

音楽はいろんな伝説・史実・詩などをもとに生み出されていることが多々ありますが、その題材となった話(人)についてだけでなく、どんな作曲家がその題材をもとに作曲しているか、同じ題材が絵画ではどう描かれているか、時代や国によってどう表現されているか、などがたくさんの図版ととも盛りだくさんに書かれています。 特に『聖女・悪女伝説』のほうはキャラクターに焦点を当てているため個人的にはかなり読みやすく感じました!
オススメです!


・≪図書≫岩波世界の美術(シリーズ) - 岩波書店
      請求記号 702/9/1〜12
      分類 702(芸術史・美術史)

「7」が「芸術」という大きなくくりその中の「歴史(02)」です。
画家や様式ごとに、まるまる一冊、たくさんの図版(ほぼカラー)とともに時代背景などについてもかなり詳細に書かれています。ページ数も多く、文字もぎっしりですが、巻末に細かい索引も付けられています。


通常の本棚のほかに図書館入口(入って)左側、窓の下の大型書架にはたくさんの画集も並んでいます。


・≪図書≫関西美術館・博物館ベストガイド / アミューズ著 - メイツ出版
     請求記号 706.9/6/
     分類 706.9(美術館・展覧会)
・≪雑誌≫美術手帖

実物の絵画を見たくなった人は・・・本棚の706のあたりには美術館や博物館のガイドも!
図書館入口右側の雑誌架にある『ぴあ』や美術関係の雑誌等で様々なイベントも知ることができます!

*雑誌について
 雑誌はバックナンバー(旧号)も保管しています。
 大阪音楽大学では雑誌には請求記号はついておらず、現在OCM-OPACでは検索できません。
 詳しい所蔵の確認方法等は参考調査係までお問い合わせください。


・≪図書≫欲望という名の電車 : 新訳 / テネシー・ウィリアムズ著 - 慧文社
      請求記号 932/24/
      分類 932(英米文学・戯曲)

文学や戯曲をもとに作られた音楽もたくさんありますね。
その、原作を読みたい場合は請求記号が「9」から始まる棚へ。
「9」類にはおもに文学作品が、言語別、形式別に分類され並べられています。
閲覧室に並んでいない本もたくさんありますので、是非OPACで検索してみることもお勧めします!
(請求記号の前にGがついているものは洋図書です)


11月12日(金)14日(日)にザ・カレッジ・オペラハウスで行われる A.プレヴィン「欲望という名の電車」(全3幕・原語上演・字幕付)の原作の邦訳図書です。
このほかにもテネシー・ウィリアムズや「欲望という名の電車」関係資料は間もなく展示予定です。そちらも乞うご期待!


・≪図書≫音楽の美術館 : 美術館シリーズ / カロリーヌ・デノエット著 - 河合楽器製作所・出版事業部
     請求記号 763/77/
・≪図書≫楽譜を読む本 : 感動を生み出す記号たち / 沼口隆, 沼野雄司, 西村理, 松村洋一郎, 安田和信共著 - ヤマハミュージックメディア
     請求記号 W761.2/213/

最後は音楽の分類にもどってご紹介します!
『音楽の美術館』
763(楽器・器楽)の分類ですが、楽器が描かれている絵画ばかりを集めた図書です。小さい絵本のようです(^−^)
表紙の絵は誰もが名前を聞いたことのあるであろう芸術家のものですよ〜。誰のものでしょう?

そして、最近所蔵された『楽譜を読む本』
音大生にとって、何よりも大切なものの一つ「楽譜」についてその歴史、基礎知識、大作曲家や演奏家との関係、等々、様々な角度から知る事のできる、楽譜と毎日向きあっているものにとっても興味深い一冊です!この本のなかでは、楽譜に関係する絵画や、映画等についても知る事ができます。読んだ後はもっともっと楽しく楽譜に向かえるかも!

N. M.