新学期が始まって早一ヶ月が過ぎました。
皆さんはそれぞれの思いを胸に、専門の分野に情熱を持って取り組む覚悟を新たにしていることでしょう。
「過去を知らずして現在を真に知ることはできない」とは意味深い言葉だとは思いませんか?
私達の生きている現在は、過去の遺産なしにはあり得ません。
音楽の世界にも同じことが言えるのではないでしょうか。
西洋音楽の専門家を目指す「貴方」に手にとって欲しい一冊の本を紹介します。

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岡田暁生 著 「西洋音楽史ークラシックの黄昏」
        

著者は前書きでこのように述べています。
「このような音楽はどこから生まれて来たのか」、「それはいったいどんな問題を提起していたのか」、
「こういう音楽を生み出した時代は、歴史の中のどの地点にあるのか」、「そこから何が生じてきたのか」。

年代や人名、作品の知識の量を計ることが歴史を理解することではないという視点を私たち与えてくれる一冊です。
中世から現代までの西洋音楽の歴史をを俯瞰したコンパクトな新書です、一度紐解いてみることを奨めます。
 
同じ著者による他の一冊も紹介しておきます。


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 岡田暁生「音楽の聴き方」

様々な音楽の聴き方をを示唆してくれる視点を知ることは、演奏する立場の皆さんの世界を
豊かに広げることになるでしょう。                                              
                                   scarabe